製造業で使える補助金3選【プロによる解説付き】2024年版

製造業は日本の産業における多くを占めています。日本全体のGDPにおける20%近くを製造業が占めており、関連企業や輸出業種などを含めると非常に膨大な企業が関わっています。

一部では世界的企業になる製造業もあり、日本の興隆において欠かせない存在であることは間違いないでしょう。そうした企業の成長は次の日本の未来を作ることへと繋がります。

そのため、補助金においても「製造業」の収益向上や、拡大、あるいは国外進出支援を目的としたものが多く存在しています。ただ、そうした補助金の多くが煩雑であったり、わかりづらさもあるため、本コラムにてピックアップしてご紹介できたらと思います。ぜひとも参考にしてみてください。

製造業で使えるオススメ補助金をプロが解説

小規模事業者持続化補助金(今後公募の可能性あり)

まずご紹介したいのは、小規模事業者持続化補助金です。小規模事業者持続化補助金に関し、8月16日現在では第17回の募集はかかっていないものの、例年通りであれば再度公募がかかる可能性が高いです。

第16回の概要を確認すると、最大250万円の補助を受けることが可能です。小規模事業者持続化補助金が始まった背景としては、新札導入やインボイス、人口減少や勤務者の賃上げなど、小規模事業者が乗り越えるべき壁や課題が数多く存在します。そうした課題に対して対応していくための補助金です。本補助金の特徴として、「インボイス対応」しているか否かで補助額が変化する点に注意が必要です。たとえば最大200万円の賃上げに伴う補助ですが、インボイス対応しているだけで特例として最大250万円と補助額が増額します。政府として中小企業のインボイス利用事業者を製造業でも増やしたいという意図も存在しています。本補助金は、申請の難易度も比較的低いため自分で申請を行う会社が多い点もご紹介した理由の一つです。

今後公募がある際には、またご紹介していきたいと思います。

事業承継する際に使える補助金「事業承継・引継ぎ補助金」

日本全体の高年齢化と同じく、社長の高年齢化も課題とされています。事業承継・引継ぎ補助金は、今の社長が新たな社長にバトンタッチを目的とする事業承継の呼び水となるような補助金になります。

中小企業の経営者の高齢化が起きた理由としては、高度経済成長期などで興隆した企業群がそれぞれ小さな工場を持ったことや、分業制を敷いたことが原因の一つとされています。そういった企業群をM&Aする動きは昔からあったものの、資金力のあるメーカーはメガファクトリー化をすすめ、中小企業は技術は高いが人・モノ・金がないという状況を生み出しました。

また、後継者不足という課題は、新しい事業への挑戦や、企業の再成長の難しさにも直結します。

それこそ黒字経営であり、地域に貢献する企業であれば残すべきだと多くの企業は思っていますが、新たに社長になりたい人を探すことや社内の人材から育成させるのはなかなか難しいものです。

事業承継・引き継ぎ補助金を活用することで、円滑かつ期限を切って事業承継にトライできるという点で、製造業にとって価値ある補助金といえるのではないでしょうか。

本補助金で特に活用したいのが、専門家活用枠。M&Aにおいて譲受企業と譲渡企業の両方が活用できる補助金になっています。補助上限は600万円以上であり、譲渡企業側の負担軽減だけでなく申請に向けた前向きな議論をするためにプロの力を活用することが可能です。

ものづくり補助金

補助金のプロ目線で、やはり欠かせない補助金と言えばものづくり補助金ではないでしょうか。

2013年に開始した「ものづくり中小企業・小規模事業者試作開発等支援補助金」が元になっており、製造業であればチェックしておきたい補助金の一つであることは言うまでもありません。中堅企業や中小企業等による生産性向上のための補助金であり、新たな革新的サービスの開発や、新製品製造に向けての試作品開発、あるいは生産プロセスを大きく改善するために設備投資を行いたいときに活用可能です。

ものづくり補助金の公募は定期的に実施されており、補助金申請ノウハウがある事業者の場合は、採択されるポイントなどを熟知しています。当社も、過去に300社以上のものづくり補助金申請の支援・採択実績があります。

ものづくりにかかわる場合、どうしても生産プロセスの改善や新たな製品構築には時間、モノ、カネがかかります。課題となる資金面を解決するために、補助金は非常に効果的に作用してくれます。今回ご紹介した補助金の申請を含め、無料相談を受け付けております。ぜひともご相談ください。

補助金活用お役立ちレポート無料ダウンロード