中小企業成長加速化補助金とは！対象者・要件・申請方法を解説

補助金

2025.02.27: 最終更新日 2025.02.27

Table of Contents

はじめに：政府が中堅企業化を支援

日本経済を支える中小企業は、近年、原材料費やエネルギー価格の高騰、人手不足、賃上げなど、多くの課題を抱えています。グローバル化やデジタル化の進展に伴い、競争環境は激化しており、中小企業は生き残りをかけて、生産性向上や新事業展開など、新たな挑戦を迫られています。

こうした状況を踏まえ、政府は中小企業の「中堅企業化」を促進するための様々な支援策を打ち出しています。売上高100億円超の中堅企業は、経営基盤が安定し、雇用創出や地域経済への貢献度が高いことから、日本経済の活性化に重要な役割を担うと考えられています。

その支援策の一つとして、中堅企業化を志す成長意欲の高い中小企業を対象に、2025年新たな補助金を創設しました。それが、売上高100億円超を目指す成長意欲の高い中小企業向けの、「中小企業成長加速化補助金」です。

中小企業成長加速化補助金とは？

中小企業成長加速化補助金とは、中小企業が売上高100億円の企業へ成長し、中堅企業化を目指すための設備等を含めた投資を支援する補助金で、令和6年度補正予算で新たに創設された補助金です。

2027年3月（令和8年度末）までに公募回数3回、採択件数約600件が予定されています。

基本情報

● 補助対象者：売上高１００億円への飛躍的成長を目指す中小企業
● 補助上限額： 5億円
● 補助率：１／２
● 補助事業実施期間：交付決定日から２４か月以内
● 補助事業の要件：
○ ①投資額1億円以上（専門家経費・外注費を除く補助対象経費分）
○ ②「売上高100億円を目指す宣言」を行っていること
○ ③その他、賃上げ要件など
● 補助対象経費：建物費、機械装置等費、ソフトウェア費、外注費、専門家経費

補助上限額が5億円と高額であり、建物費も補助対象に含むため、注目度の高い補助金です。

大規模成長投資補助金の申請を検討していたが、投資額が10億円に満たず申請できなかったという企業は、是非活用検討を推奨します。

中小企業成長加速化補助金の事務局はTOPPAN株式会社であり、申請要件②の100億宣言も5月からポータルサイトにて申請受付開始が予定されています。

補助対象となる事業

補助対象となる事業は幅広く、以下のようなものが挙げられます。

● 工場、物流拠点などの新設・増築
● イノベーション創出に向けた設備の導入
● 自動化による革新的な生産性向上

現在の事業を更に拡大し、競争力を高めるために必要な投資などが対象となる可能性が高いでしょう。

中小企業成長加速化補助金の対象者と申請要件

対象となる企業

中小企業基本法に定める中小企業者であることが基本的な要件となるでしょう。しかし、大規模成長投資補助金では従業員数2000名以下が申請対象であったので、詳細は公募要領が公表され次第確認することが必要です。

申請に必要な資料・準備

申請には、事業計画書、その他各種資料の準備が必要です。また、申請期間と計画書の精度の高さを考慮すると、あらかじめ見積書などを取得して投資額を把握しておくことも重要です。

成長加速化補助金においては、【投資額1億円以上（専門家経費・外注費を除く補助対象経費分）】が要件であるため、建物費・機械装置費・ソフトウェア費で投資総額1億円を超えるかの確認は必須でしょう。

また、【「売上高100億円を目指す宣言」を行っていること＝100億宣言】が要件の一つとなっています。100億宣言の詳細はこちらをご覧ください。（https://www.chusho.meti.go.jp/keiei/100oku/index.htmlに外部リンク）

他にも、補助金により加点要件などもありますので、他の補助金の加点要件などを参考に、対応できそうなものを進めておくのも良いでしょう。

申請方法とスケジュール

申請はオンラインで行います。
補助金は公募期間が決まっており、締め切りまでに必要書類を提出する必要があります。

スケジュールは以下が予定されています。
● 2025年3月第1回公募要領公開予定
● 2025年5月申請受付開始
● 2025年6月公募締切

今後の情報を確認し、余裕を持って準備を進めましょう。