【2026年最新】新規事業の補助金おすすめ4選|選び方と難易度を一覧比較
・「今の事業だけでは先行きが不安だ」
・「新しい柱となる新規事業を立ち上げたい」
そう考えたとき、経営者の皆様の前に立ちはだかる最大の壁は「資金」ではないでしょうか。
・「アイデアはあるが、失敗したときのリスクを考えると投資に踏み切れない」
・「どの補助金が自社の新規事業に使えるのか、種類が多すぎてわからない」
このような悩みは、多くの中堅・中小企業の経営者様から日々寄せられます。
結論から申し上げますと、2026年現在、新規事業の立ち上げや事業成長に活用できる主要な補助金は大きく分けて4つあります。
これらは企業の「成長フェーズ」と「投資規模」によって明確に使い分けられています。
本記事では、補助金活用を目的とし、補助金コンサルティングを提供している船井総研の経営コンサルタントの視点から、実際の公募要領に基づいた正確なデータをもとに、新規事業で確実に資金を調達するための「最適な補助金の選び方」を解説します。
【一目でわかる】新規事業立ち上げに使える主な補助金比較表
まずは、2026年の新規事業・成長投資で活用できる主要な4つの補助金を一覧表にまとめました。
各制度の「最大金額」や「補助率」を比較しています。自社の投資規模(いくら投資するか)に合うものがどれか、まずはここで確認してください。
| 制度名 | 最大支給額 | 補助率 | おすすめな人 | 難易度 |
| 中小企業新事業進出促進補助金 | 最大 9,000万円(従業員数・賃上げ要件による) | 1/2 | 既存事業とは異なる「新市場」へ進出する企業 | ★★★★(高) |
| 中小企業成長加速化補助金 | 最大 5億円 | 1/2 | 売上100億円を目指し1億円以上の投資を行う企業 | ★★★★★(特高) |
| 大規模成長投資補助金 | 最大 50億円 | 1/3(一部1/4) | 投資額15億円以上の大規模拠点・工場整備を行う企業 | ★★★★★(特高) |
| 小規模事業者持続化補助金 | 最大 250万円(枠・特例による) | 2/3(赤字賃上げ時3/4) | 小規模な販路開拓(WEB・チラシ)を行う個人・法人 | ★★☆☆☆(低) |
新規事業で活用すべき補助金おすすめ4選【詳細解説】
ここからは、各補助金の特徴と要件を公募要領に基づいて正確に解説します。
1. 中小企業新事業進出促進補助金
概要:
既存事業とは異なる「新事業」への進出を支援する制度です。本業の売上減少をカバーするため、あるいは更なる成長のために、思い切って新しい分野に挑戦する企業が対象です。
対象・要件:
●新事業進出要件:「製品等の新規性」と「市場の新規性」の両方を満たす必要があります。単なる新商品追加ではなく、これまでとは異なる顧客層へ、新しい価値を提供することが求められます。
●売上要件:事業終了後、新規事業の売上高が総売上高の10%以上(または付加価値額の15%以上)になる見込みが必要です。
補助金額(従業員数により変動):
●20人以下:最大 2,500万円(賃上げ特例時 3,000万円)
●21〜50人:最大 4,000万円(賃上げ特例時 5,000万円)
●51〜100人:最大 5,500万円(賃上げ特例時 7,000万円)
●101人以上:最大 7,000万円(賃上げ特例時 9,000万円)
使い道:「建物費」が含まれる点が最大の特徴です。店舗の新築・改装、工場の改修などに利用できます。その他、機械装置、システム構築費、広告宣伝費なども対象です。
2. 中小企業成長加速化補助金
概要:将来の「売上高100億円」を目指す中小企業が、その成長を加速させるために行う大規模投資を支援する制度です。
対象・要件:
●100億宣言:「売上高100億円」を目指す旨の宣言(100億宣言)をポータルサイト等で公表する必要があります。
● 投資規模:補助対象経費のうち、投資額(建物・機械・システム)が1億円以上(税抜)であることが必須要件です。
●賃上げ要件:補助事業終了後の賃上げ目標(給与支給総額の年率4.5%増など)を達成する必要があります。
補助金額・補助率:
●補助上限:5億円
●補助率:1/2
使い道:「大規模な機械装置の導入、工場の建設(建物費)、全社的なシステム統合などの「成長投資」に活用できます。
3. 大規模成長投資補助金
正式名称:中堅・中小企業の賃上げに向けた省力化等の大規模成長投資補助金)
概要:人手不足等の課題に対応し、地域経済に大きな影響を与えるような「大規模投資」を行う中堅・中小企業を支援する特大型の補助金です。
対象・要件:
●投資規模:投資額が20億円以上(100億宣言企業は15億円以上)であることが必須条件です。
●賃上げ要件:事業終了後3年間で、給与支給総額を年率平均4.5%以上引き上げること等が求められます。
● 従業員数制限:常時使用する従業員数が2,000人以下の会社又は個人が対象です。
補助金額・補助率:
●補助上限:50億円
●補助率:1/3(※審査結果等により1/4となる場合あり)
使い道:物流センターの新設、新工場の建設、最先端の生産ライン導入など、新規事業を含む、社運を賭けた一大プロジェクト向けの制度です。
4. 小規模事業者持続化補助金
概要:小規模事業者(従業員数が商業・サービス業で5人以下、製造業等で20人以下)が、販路開拓や生産性向上に取り組む費用を補助する制度です。
メリット:上記3つの補助金と異なり、数万円〜数百万円単位の小規模な取り組みから利用できます。申請書類も比較的簡易で、個人事業主や創業直後の企業でも利用しやすいのが特徴です。
補助金額:
●通常枠:上限 50万円
●特別枠(賃金引上げ枠等):上限 200万円
●インボイス特例:上記に一律 50万円上乗せ(要件あり)
○ → 最大で 250万円 の受給が可能です。※枠と特例の組み合わせによる
使い道:チラシ作成、Webサイト制作、店舗のプチ改装、展示会出展費など、地道な販路開拓活動に幅広く使えます。
失敗しない!自社に合った補助金の選び方(フローチャート)
「結局、うちはどれを使えばいいの?」と迷ってしまう方へ。
2026年の補助金選びは、まず「投資額(いくら使うか)」で入り口が決まります。
1. 投資額が「15億円」を超える場合
● → 大規模成長投資補助金
○工場新設や物流拠点など、社運を賭けたプロジェクト向け。補助率1/3ですが、最大50億円までカバーされます。
2. 投資額が「1億円 〜 15億円」の場合
● → 中小企業成長加速化補助金
○「売上100億円」を目指す成長意欲の高い企業向け。補助率1/2で最大5億円まで。
3. 投資額が「数千万円 〜 1億円未満」の場合
● → 中小企業新事業進出促進補助金
○「新しい事業(新市場・新製品)」にチャレンジするならこれ。建物費も対象で、最大9,000万円まで(従業員数・賃上げによる)。
4. 投資額が「数十万円 〜 数百万円」の場合
● → 小規模事業者持続化補助金
○まずは小さくテストマーケティングをしたい、広告を出したいという場合に最適。
申請から受給までの5ステップ【全体像】
どの補助金も、基本的な申請の流れは共通しています。特に大型の補助金は準備期間が長くなる傾向があります。
- 事業計画書の作成(※ここが最重要)
それぞれの補助金の要件(「新市場進出」「100億宣言」「賃上げ表明」など)に沿った計画書を作成します。
○ Check: GビズIDプライムアカウントの取得(必須・発行に数週間かかります) - 電子申請
「jGrants(Jグランツ)」等の電子申請システムを通じて申請します。 - 審査・採択発表
書面審査(および大型補助金ではプレゼン審査)を経て、採択者が決定・公表されます。 - 交付申請・交付決定
採択後、見積書などを提出し、正式な「交付決定」を受けます。
○注意: 原則として、この「交付決定」より前に発注・契約した経費は対象外です(事前着手が認められる例外を除く)。 - 事業実施・報告・入金
計画通りに事業を行い、代金を支払います。その後、実績報告を行い、検査を経て補助金が入金されます(後払い)。
プロが教える!新規事業で補助金を使う際の3つの注意点
1. 「つなぎ融資」の確保は必須(後払いの原則)
特に「大規模成長投資補助金(最大50億円)」や「成長加速化補助金(最大5億円)」を利用する場合、一時的に巨額の立替払いが発生します。
補助金が入金されるのは、事業完了・検査のあと(申請から1年以上先になることも)です。金融機関と連携し、つなぎ資金を確実に確保してください。多くの補助金で「金融機関による確認書」が提出要件となっています。
2. 「賃上げ要件」未達時のペナルティ
今回紹介した「新事業進出促進」「成長加速化」「大規模成長投資」はいずれも、「賃上げ(給与支給総額や最低賃金の引き上げ)」が必須要件や強力な加点項目になっています。
もし計画通りに賃上げが達成できなかった場合、補助金の一部返還を求められる規定があります。無理のない、かつ意欲的な賃金計画が必要です。
3. 目的外使用と財産処分
補助金で購入した建物や機械は、計画書に記載した事業(新規事業)のために「専ら」使用する必要があります。
例えば、「新事業進出促進補助金」で建てた工場を、勝手に既存事業のために使ったり、他社に貸し出したりすると「目的外使用」となり、補助金の返還を求められます。また、勝手に売却・廃棄することもできません(処分制限財産)。
よくある質問(FAQ)
Q1. 個人事業主でも申請できますか?
A. 可能です。
「小規模事業者持続化補助金」はもちろん、「新事業進出促進補助金」なども要件(従業員数や投資規模)を満たせば個人事業主でも申請可能です。ただし、大規模成長投資などの数十億円規模の投資は、信用力や資金調達の面で法人格が実質的に求められるケースが多いです。
Q2. 会社設立前(法人化前)でも申し込めますか?
A. 原則として「申請時点で事業実体があること」が必要です。
多くの補助金では、直近の決算書(または確定申告書)の提出が求められます。創業直後(1期目の決算前)でも申請できないケースがありますので、公募要領の「対象者」欄を必ずご確認ください。
Q3. コンサルタントに依頼したほうがいいですか?
A. 大型補助金においては、補助金コンサルタントへの依頼を強く推奨します。
特に「成長加速化」「大規模成長投資」などは、事業計画書の作成に加え、金融機関との調整、賃上げ計画の策定、採択後の膨大な事務処理など、専門知識がないと対応が困難です。認定支援機関や専門コンサルタントのサポートを受けることが、採択と円滑な事業遂行への近道です。
まとめ:まずは新規事業計画の具体化から始めよう
2026年の新規事業に活用できる補助金トレンドは、「賃上げ」と「大規模投資」への重点支援です。
●15億円以上の投資なら 「大規模成長投資補助金」
●1億円以上の投資で100億企業を目指すなら 「成長加速化補助金」
●新分野への転換なら 「新事業進出促進補助金」
●小規模な販路開拓なら 「小規模事業者持続化補助金」
補助金ありきではなく、「自社がどう成長したいか」「いくら投資が必要か」を明確にすることで、選ぶべき制度は自然と決まります。






