大規模成長投資補助金5次公募のスケジュールと要件解説|最大50億

地域経済の牽引役となる中堅・中小企業を支援する「大規模成長投資補助金5次公募(中堅・中小企業大規模成長投資補助金)」。その概要が少しずつ判明してきています。

大規模成長投資補助金5次公募は、工場新設や物流拠点整備など、投資額20億円以上(※)という極めてスケールの大きな投資を支援する制度です。
※4次公募までは投資額10億円以上であることが要件でした。5次公募では投資額20億円以上(100億宣言企業は投資額15億円以上)と変更されています。

令和7年度補正予算で予算が大幅に拡充された一方で、対象となる投資規模の下限が引き上げられるなど、制度内容に変化が見られます。
最大50億円という巨大な支援額を活用し、圧倒的な成長を目指す企業にとって見逃せない公募となります。

大規模成長投資補助金5次公募の制度概要と目的

この補助金の目的は、人手不足等の構造的課題に対応し、「地域の所得向上」と「サプライチェーンの強靭化」を実現することです。

具体的には、
・最新鋭の工場建設による生産能力の増強
・高効率な物流センターの構築
などが対象となります。

その他、大規模成長投資補助金に関する資料に事例イメージとして以下の記載があります。

大規模成長投資補助金 事例イメージ

・社会課題の解決と新市場の創出に資する革新的な製品・サービスを開発し、グローバルに事業展開するスタート アップが、製品等の量産に向けた大規模な投資を行う場合

・地域の産業クラスターの形成につながるよう、地域の産業集積形成に資する大規模な投資を行う場合

・産業用地が不足している現状を踏まえ、土壌汚染対策を行いながら、既存の工場跡地を活用する形で大規模な投 資を行う場合

・従業員のウェルビーイングや地域活性化の観点等も踏まえ、本社機能の地方移転を伴う大規模な投資を行う場合

・事業者が大規模投資を行う際に、取引金融機関が事業の成長性やリスクを織り込んだ融資判断を行ったり、一般 的な融資に留まらない手法(エクイティやメザニンの活用等)を事業者側に提案したりするなど、主体的に投資 計画にコミットしている場合

・現在中小企業である者が、投資の拡大・事業のスケールアップ等を通じて、本補助事業完了後3年以内に「中堅企業」になることを対外的に宣言する場合

(参考:https://www.meti.go.jp/policy/economy/chuuken/daikibo_5koubo_20251226.pdf

つまり、単なる設備投資ではなく、それによって「地域雇用への貢献」や「持続的な賃上げ」を実現できるかが重要なポイントとなります。

大規模成長投資補助金5次公募は誰が使える?対象事業者と要件

 対象は、大規模な投資を行う中堅企業・中小企業(常時使用する従業員数が2,000人以下の会社等)です。

5次公募からは、投資一部要件が厳格化されているため注意が必要です。

主な要件

投資規模要件(重要変更点)

これまでの公募では専門家経費・外注費を除く補助対象経費分で「10億円以上」が基本でした。しかし、5次からは原則として「投資額 20億円以上」が対象となります。

ただし、「100億宣言(売上高100億円達成を目指す宣言)」を行った企業等は、15億円以上から対象となる特例があります。
(参照:https://www.meti.go.jp/policy/economy/chuuken/daikibo_5koubo_20251226.pdf

賃上げ要件

補助事業終了後3年間の「1人当たり給与支給総額」の年平均上昇率を5.0%以上とすること。 (※「100億宣言企業」の場合は4.5%以上の特例が適用されます)

このように、投資規模だけでなく、従業員への還元(賃上げ)コミットメントが強く求められます。

補助金額・補助率・対象経費

大規模成長投資補助金5次公募は、企業の成長ステージに合わせて最大50億円が支給されます。

補助上限額

最大 50億円

補助率

1/3 以内

補助対象経費

建物費(工場、倉庫、販売拠点等の新築・増築・改修、本社の一部移転・新設等)
機械装置費
ソフトウェア費
・外注費
・専門家経費

土地代は対象外ですが、建設費と設備費がセットで補助対象となるため、拠点新設のイニシャルコストを大幅に圧縮できます。

5次公募の公募スケジュール

令和8年度(2026年度)の正確な公募期間は公表前ですが、概要資料等から以下のスケジュール見通しが明らかになっています。

https://www.chusho.meti.go.jp/koukai/yosan/r7/seicho_kasokuka.pdfを基に作成)

5次公募は以下のスケジュールで進行する見込みです。大規模な計画となるため、通常の補助金よりも事業実施期間が長く設定されます。

公募要領公開:年明け〜春頃
公募期間春頃
採択発表夏頃
事業実施期間:原則として、交付決定日から最長で2028年12月末まで

正確な締切日は公募要領で必ずご確認ください。また、「プレゼンテーション審査」なども実施されます。

追加公募の可能性

期間:秋頃〜冬頃 ※予算執行の状況等を踏まえて実施される可能性があります。

まずは5次公募で夏頃の採択を目指し、まもなく開始する公募期間内に申請を完了させるのが確実なルートです。 大規模な計画となるため、通常の補助金よりも審査・準備期間が必要となります。早めの着手が鍵となります。

採択の難易度と審査のポイント

大規模成長投資補助金は、国の重要施策に直結するため、審査難易度は非常に高いです。
単に「大型投資だから補助してほしい」では採択されません。

審査員が見ている重要ポイント

経営等の状況(確実性)

20億円(15億円)以上の投資を完遂できる財務基盤があるか。
資金調達の裏付け(金融機関の融資確約など)はあるか。

賃上げの実現可能性

「年率5%以上(100億宣言企業は4.5%以上)」という高い賃上げ目標を達成できる具体的な原資と計画があるか。

地域経済への波及効果

大型投資により、地域に新たな取引や雇用がどれだけ生まれるか。

また、本補助金は書類審査だけでなくプレゼンテーション審査が実施されます。
代表者がどのような想いで事業を実施していくのかという点も重視されますので、社員はもちろん、社長を筆頭に会社一丸となって進めるべきプロジェクトです。

「成長加速化補助金」との違いに注意

大規模成長投資補助金は、同時期に案内されている**「中小企業成長加速化補助金」**と混同しないよう注意が必要です。

項目 大規模成長投資補助金(本記事) 中小企業成長加速化補助金
ターゲット 地域の中核となる中堅・中小企業 売上100億を目指す中小企業
投資下限額 20億円(または15億円) 1億円
補助上限額 50億円 5億円
補助率 1/3以内 1/2
投資額が1億円以上20億円未満の場合は「成長加速化補助金」、20億円以上の巨大投資なら「大規模成長投資補助金」という使い分けも一手です。

大規模成長投資補助金申請の流れと事前の準備事項

申請は電子申請システム(jGrants)を使用しますが、その他のポイントにおいても、事前の根回しや調整が不可欠です。

申請のステップ

1.GビズIDプライムアカウント取得
2.認定支援機関・申請サポート会社等の確認、相談
3.事業計画の策定
 本補助金は、本審査に加えてプレゼンテーション審査もあり、膨大な量の事業計画書(数十ページ〜)の作成が必要です。 補助金コンサルなどを活用し、必要情報や伝えるべき事項を網羅した内容で作成を進めることが重要です。
4.金融機関との調整(巨額の資金調達となるため、早めの相談が必須)
5.電子申請
6.審査・プレゼンテーション
7.採択
8.交付申請
9.交付決定~事業実施

まとめ:20億円超の投資で「桁違い」の成長を

大規模成長投資補助金5次は、工場建設や物流改革、会社の飛躍的成長となりうる高額投資を検討している企業にとって、最大のチャンスです。

採択されれば競合他社を大きく引き離す競争力を手に入れることができます。

「自社の計画は大規模成長投資か、成長加速化補助金か?」
「賃上げ要件をクリアできる収益計画になっているか?」
「採択可能性を高める事業計画の策定はどう進めるべきか?」
これらを判断するには高度な専門知識が必要です。

数十億円規模のプロジェクトを成功させるため、申請準備はぜひ実績豊富な専門家にご相談ください。

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