【3/26締切】中小企業新事業進出補助金(第3回)の攻略法|スケジュールと採択のコツ

「事業再構築補助金」の後継制度として注目を集める、「中小企業新事業進出促進補助金(通称:新事業進出補助金3回)」。

昨年は二回、公募が実施されました。そして、第2回公募が締め切りとなった数日後に第3回公募の詳細が発表されました。
第3回公募は、2026年(令和8年)2月から申請受付が開始され、3月末に締め切られるというタイトなスケジュールです。(公募要領は2025年12月23日時点で公開済)

最大7,000万円(※賃上げ特例の適用による補助上限額の引上げを受ける事業者の場合、最大9,000万円)という大型補助金。しかしその分、準備すべき書類や満たすべき要件も複雑です。

本記事では、数多くの補助金採択支援を行ってきた船井総研の補助金コンサルタントが、第3回公募要領を踏まえ、スケジュールや採択を勝ち取るためのポイントを徹底解説します。

ここがポイント

この補助金は、既存事業の延長ではなく、「全く新しい市場」へ「新しい製品・サービス」で進出する企業を支援するものです。「第二の創業」を目指す中小企業にとって、最大のチャンスと言えます。

新事業進出補助金3回の 公募スケジュール

第3回公募のスケジュールは以下の通り確定しています。

  • 公募要領公開日:2025年12月23日(火)
  • 申請受付開始日2026年 2月17日(火)
  • 公募締切日2026年 3月26日(木)18:00(厳守)
  • 採択発表:2026年 7月上旬頃(予定)

申請資料作成期間は、実質約3か月。すでに準備を進めている企業もいる中で、今から動き出して大丈夫なのかと不安に感じるかもしれません。
申請準備がまだだとしても、新規事業の構想・計画を以前から進めていたのであれば、十分間に合うことは可能です。

ただ、事業計画書はただ様式に沿って作成するのではなく、採択可能性を高めるためにブラッシュアップを重ねることが重要です。その点を加味すれば、行動をするのはこの記事を読んでいる「今」だと言えます。

特に、GビズIDプライムアカウントの発行(約1週間)や、金融機関による確認書の取得には時間がかかる可能性があります。これらの取得スケジュールも加味して、直ちに行動を開始していただくことを推奨します。

新事業進出補助金3回の補助金額・補助率・対象経費

第3回公募では、従業員規模に応じて補助上限額が設定されています 。
建物費も対象となるため、拠点の新設や大規模な改修を伴う投資に最適です。

補助上限額

従業員数補助金額
 20人以下2,500万円 (3,000万円)
 21~50人 4,000万円(5,000万円)
51~100人5,500万円(7,000万円)
101人以上7,000万円(9,000万円)

※ 賃上げ特例の適用による補助上限額の引上げを受ける事業者の場合、括弧内の補助上限額を適用
※補助下限額は750万円(投資額1,500万円以上)です。

補助率

1/2

補助対象経費

  • 建物費(生産施設、加工施設、販売施設、検査施 設、作業場、その他事業計画の実施に不可欠と認められる建物の建設・改修など)
  • 機械装置・システム構築費(製造機械、ロボット、AIシステムなど)
  • 運搬費
  • 技術導入費
  • 知的財産権等関連経費
  • 外注費
  • 専門家経費
  • クラウドサービス利用費
  • 広告宣伝・販売促進費 

※建物費、機械装置・システム構築費はいずれかの補助対象経費が含まれることが必須

新事業進出補助金3回で満たすべき申請要件

本補助金で最も重要なのが、「申請企業にとって取り組んだことのない新規事業であり、既存事業とは異なる顧客層を対象とすること」です。さらに、ほかにも満たすべき要件が存在します。

新事業進出要件

「新事業進出指針」に基づき、以下の3点をすべて満たす計画であることが求められます。

製品等の新規性

自社にとって過去に製造・提供した実績がない、新しい製品やサービスであること。 ※既存製品の単なる増産や、性能に大差ない変更は認められません。

市場の新規性

既存事業の顧客とは異なる、新しい顧客層や市場(ニーズ・属性)をターゲットにすること。

新事業売上高要件

3〜5年の事業計画終了時点で、新事業の売上が総売上高の10%以上(または付加価値額の15%以上)を占める規模になる見込みであること。

付加価値額要件

会社全体の成長目標として、以下の数値をコミットする必要があります。

補助事業終了後の3〜5年間で、付加価値額(営業利益+人件費+減価償却費)の年平均成長率4.0%以上を達成すること。 ※または「従業員一人当たり付加価値額」でも可。

賃上げ要件

従業員への利益還元として、事業計画期間において以下のいずれかの目標を達成する必要があります。

a. 一人当たり給与支給総額の年平均成長率 ≧ 都道府県別最低賃金の年平均成長率
b. 給与支給総額の年平均成長率 ≧ 2.5%

※未達の場合、補助金の一部返還義務が生じます。また、計画値を交付申請前に従業員に表明することが必須です。

事業場内最賃水準要件

足元の賃金水準の底上げとして、以下の基準をクリアし続ける必要があります。

事業計画期間中毎年、事業場内最低賃金を、地域別最低賃金より+30円以上の水準にすること。 ※未達の場合、補助金の一部返還義務が生じます。

ワークライフバランス要件

働きやすい環境づくりの一環として、以下の対応が求められます。

次世代育成支援対策推進法に基づく「一般事業主行動計画」を策定し、「両立支援のひろば」等で公表していること。
※申請締切日時点で公表されている必要があります。

 金融機関要件

資金調達の確実性を担保するため、以下の手続きが必要です。

金融機関から資金調達(融資等)を受けて補助事業を実施する場合、資金提供元の金融機関による事業計画の確認を受け、「金融機関による確認書」を提出すること。
※自己資金のみで実施する場合は提出不要です。

申請の流れと必要書類【チェックリスト】

申請はすべて電子申請システムで行います。郵送での申請はできません。また、新事業進出補助金の電子申請は記入箇所が多く、補助金活用を積極的にしている企業様でも予想以上に多くの時間を要するケースが多いようです。

そのため、締め切り間際で書類で慌てることがないよう、余裕をもって提出書類を準備しておくことも重要です。

提出書類

  • 事業計画書(電子申請システムに読み込ませます)
  • 決算書(直近2期分/貸借対照表・損益計算書・製造原価報告書など)
  • 従業員数を示す書類(労働者名簿の写し)
  • 収益事業を行っていることを説明する書類(確定申告書別表一及び法人事業概況説明書の控え、納税証明書又は申告の日時受付番号が 記載されている書類等)
  • 金融機関による確認書(金融機関から資金調達する場合必須)

その他、要件等に応じて提出書類は追加されます。
また、加点措置(パートナーシップ構築宣言など)を受ける場合は、該当URLを記載する箇所があるため、メモしておきましょう。

【採択のコツ】審査員はここを見ている!

公募要領の「審査項目」には、採択されるためのヒントが明記されています。

まず、新規事業の補助金審査では、単に「自社で初めてやる事業です」というだけでは不十分です。
その事業が市場において「①珍しいもの(新市場性)」なのか、あるいは「②圧倒的に質が高いもの(高付加価値性)」なのか、どちらかの強みを明確に示す必要があります。

審査で特に重視される2つの視点を、わかりやすく解説します。

 【新市場性】世の中にまだ知られていない「ニッチ」を攻める

新市場性とは、「その商品・サービスは、世間一般にまだ普及していないか?」という点です。

どのような事業か?

一般的・日常的なものではなく、認知度が低い「新しいジャンル」や「ニッチな分野」の製品・サービスです。
いわゆる「ブルーオーシャン」を狙うアプローチです。

審査をクリアするポイント

客観的なデータの提示
「まだ知られていない」ことを言葉だけで説明しても説得力がありません。「市場規模のデータ」や「普及率の統計」などを用いて、数字や根拠をもって「まだ普及していないこと」を証明する必要があります。

【高付加価値性】既存品とは違う「高級・高品質」で勝負する

高付加価値性とは、「既存の類似商品と比べて、圧倒的に値段が高くても売れる理由があるか?」という点です。

どのような事業か?

ジャンル自体は既にあるものですが、一般的な相場よりも「高価格・高単価」で提供できる製品・サービスです。
例えば、「プレミアムライン」や「高機能モデル」を狙うアプローチです。

審査をクリアするポイント

相場との比較分析: まず、その分野の一般的な価格帯や価値(スペック)を調査・分析します。

「なぜ高く売れるか」の根拠: 一般的な製品と比較して、自社製品がなぜ高価格でも選ばれるのか。その源泉となる「自社だけの強み(技術力、素材、ブランド力など)」を論理的に説明する必要があります。

どちらを選ぶべき?

事業計画書を作成する際は、ご自身の新規事業がどちらのタイプに近いかを考え、アピール方法を変えることが重要です。

誰もやっていない新しいことなら ・・・
「 新市場性」を強調し、市場の将来性と競合の少なさをデータで示す。

既存製品のグレードアップなら・・・
「 高付加価値性」を強調し、他社製品との機能・価格の比較表や、高単価を実現する自社の独自ノウハウを記述する。

ほかにも、押さえていないと不採択になりやすいポイントがあります。以下を重点的に対策しましょう。

競合優位性」の根拠はあるか?

「なんとなく売れそう」では通りません。競合他社を具体的に挙げ、価格・性能・サービス内容でどう差別化するのかを比較表などで示しましょう。

「投資対効果」が見合っているか?

新事業進出促進補助金は、数千万円から最大9,000万円にもなる高額な補助金です。これだけの公的資金を投入する以上、利益がほとんど出ないような消極的な計画は評価されません。
審査員が見ているのは、「この投資によって、どれだけ生産性が上がり、会社が変革するか」というコミットメントです。
政府は、補助金を活用して付加価値の高い事業を創出し、「持続的な賃上げ」や「地域経済の活性化」を実現することを求めています。その覚悟を数字で語ってください。

まとめ:3月26日の締切に向けて今すぐ新事業進出補助金3回の申請準備を

2026年3月26日締切の「中小企業新事業進出促進補助金(第3回)」は、御社の壁を突破し、次のステージへと飛躍させる大きなチャンスです。

しかし、本記事で解説した通り、求められる事業計画書のレベルは非常に高く、単なる書類作成の延長では採択されません。「市場の新規性」や「高付加価値性」を論理的に証明し、審査員を納得させるだけの圧倒的な説得力が必要です。

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今、経営者の皆様は、このようなフェーズごとの「壁」を感じてはいませんか?

Phase 1:構想はあるが、具体化できていない

「新規事業のアイデアはあるが、これが補助金の対象になるのか判断がつかない」
「やりたいことはあるが、どの市場を狙えば『新規性』と認められるか悩んでいる」
「まずは自社のアイデアが通用するか、プロの意見を聞いてみたい」

Phase 2:要件クリア・証明への不安

「『市場の新規性』や『高付加価値性』を、客観的なデータで証明できるだろうか?」
「競合他社と比べて、自社の強みを審査員に伝わる言葉で差別化できているか?」

Phase 3:計画の精緻化・リスク対策

「投資回収のシミュレーションは、審査員が納得する根拠に基づいているか?」
「もし賃上げ目標が未達になったら…というリスク対策は十分か?」
「そもそも、自社のケースでどの経費が補助対象になるのか自信がない」

一つでも当てはまるなら、自力での解決に時間を費やす前に、まずはプロフェッショナルにご相談ください。

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