
成長加速化補助金の加点ポイント
成長加速化補助金の申請においては、「経営力」、「波及効果」、「実現可能性」が評価されます。特に、審査評価を高めるポイントとして、以下の3項目が加点に直結する重要な要素です。
・高い売上高成長率とリスクをとった投資
・信頼性を示す認定の取得や宣言
・金融機関との連携
本コラムでは、それぞれの項目について詳しく解説します。

売上高成長率・付加価値増加率・リスクをとった投資が成長加速化補助金では高評価につながる可能性
1次公募において、公募要領の「経営力」の評価項目では、以下の観点が記載されています。
①売上高成長率が高く、具体的な事業戦略があること
②付加価値(※)の増加を目指し、省力化などにより労働生産性の向上を計画していること③売上高に対する設備投資額の比率が高く、収益規模に応じたリスクを取っていること
(※付加価値とは、売上高から原材料費などを差し引いた利益のような指標です)
中でも評価されやすいのは、将来的に売上高100億円を目指すような中長期のビジョンと、論理的かつ実現可能な事業戦略です。
設備投資額が売上高に対して十分な比率であるか、収益成長の裏付けとなるかを示すことが評価を高めるポイントになります。
成長加速化補助金で加点につながる「認定制度」とは
次に重要なのが、「社会的信頼性や地域貢献を示す取り組み」です。例えば、以下のような認定制度や宣言を取得・実施することで、審査において加点の対象になります。
代表的な認定・宣言
・「パートナーシップ構築宣言」の実施
・「地域未来牽引企業」の選定
・「事業継続力強化計画(BCP)」の認定取得
・「えるぼし認定」「くるみん認定」など、働きやすい職場環境整備
これらの認定は、地域への波及効果や社会貢献の証として扱われます。そして、自社の取り組みを事業計画に盛り込み、明確にアピールすることが重要です。
融機関の関与・同席も成長加速化補助金の加点対象に
最後に、「実現可能性」の評価項目では、金融機関の支援体制が評価されます。
特に、以下の2点が加点の対象になります。
・金融機関からの「確認書」の提出
・申請時のプレゼン審査に、金融機関担当者が同席
金融機関の協力が得られるかどうかは、実行可能性の裏付けとみなされます。
ですから、早めに金融機関と連携を図り、協力体制を整えておくことが採択率向上につながります。
その他の加点要素:賃上げ計画と補助金実績
賃上げに関する加点も見逃せません。公募要領では、以下のように記載されています。
「賃上げの目標が、都道府県の最低賃金の年平均上昇率(基準率)以上であり、具体的かつ妥当な計画であること」
これは、単に計画を立てるだけでなく、その実現可能性まで問われるということです。
さらに、他の補助金の交付実績や委託事業の受託実績についても、申請書に記載が必要です。自社が過去に国の支援を受けてきた事実が信頼の裏付けとなるため、忘れずに明記しましょう。
専門家と進める「準備」の重要性
成長加速化補助金の2次審査では、申請企業の代表者が自らプレゼンを行います。
つまり、加点項目を正確に理解し、それを自社の成長戦略と一貫性のある形で表現する必要があります。
そのためには、補助金に精通した専門家の知見を得ることが極めて有効です。
・経営コンサルタント
・税理士
・補助金支援の実績がある外部専門家
といった協力者と、計画策定の初期段階から相談を始めることで、採択可能性は大きく高まります。
まとめ
成長加速化補助金では、以下の点を押さえることで加点を狙えます。
・将来の売上成長を裏付ける戦略と投資計画
・社会的信頼性を示す認定の取得
・金融機関の協力体制の整備
・賃上げの実現に向けた具体的計画
・過去の補助金実績の明記
これらの項目は、事業計画の中でしっかりアピールする必要があります。
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