補助金アレルギーをなくすなら今!補助金の鬼にホントのところを聞く
経済メディアやニュースで令和6年度の補助金についての情報が怒涛のように紹介されてきています。新たな補助金もあれば、採択難易度が高いが「億単位」の補助がなされるものまでさまざま。ひとえに補助金といっても規模・予算・難易度・種別など多岐に渡っており、ニュースメディアにおいても実態まで紹介するのは稀です。
ビジネスを合理的に考えるのであれば補助金は使えるなら使うべきでしょう。しかし現実的な話まで含めると「採択した方が、事業が有利になるのはわかるが、補助金申請が大変」といった話や「やらない方がいいと他の経営者から言われている」「過去に申請したけれども採択されなかった」という理由などからアレルギーのように毛嫌いしている方も読者の中にはいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は、そんな方々に向けて「補助金アレルギーはもったいない!」といった話をご紹介していきます。
良くある勘違い その1「補助金頼りの企業は成長できない」
その答えは「×」です。
補助金は、むしろ成長する企業に対して優先的に採択されます。
助成金と補助金がまとめて論じられることが多いですが、そもそも補助金と助成金はこのぐらい異なります。
助成金「規定にのっとったら無条件でお金を上げますよ。その後はお任せします。」
補助金「規定にのっとって申請し、審査の上で補助される。補助されたお金は日本経済に還元しなければならないので成果も確認します。(補助金により詳細は異なる)」
といった違いがあるのです。
繰り返しになりますが、補助金頼りで成長できないということは全くありません。むしろ、成長のために補助金を使うべきであり、正しく成長の原動力とできるのかは経営者の辣腕にかかっています。
良くある勘違い その2「1億円もらえるらしいから補助金の申請してみようと思う」
こちらも、答えは「×」。
やめておくべきでしょう。
申請すればもらえるたぐいの補助金はありません。下記のようなタイミングで補助が可能となる制度です。
地場の観光産業がインバウンドで非常に景気活況となっている。そうした中、あらたなお土産品開発・販売のため大型の圧力調理機械を導入したい。人手不足も解決し、生産量も多く投資対回収効果は高そうだ。しかし、1機導入するのに1億円かかるらしい。新たなことをやりたいけれどもポンと1億円は出せない。設備投資のために半分ぐらい、だれかお金を出してくれないかなぁ…。
こういったタイミングで、補助金は成果を出してくれます。財務面を理由にできないことへのハードルを下げ、活用した結果投資対回収の補助をする存在です。
だからこそ、補助金ありきだとこんな事態を引き起こします。
ちまたでは、設備投資のために最大1億円の補助金があるらしい。そんな制度があるのであれば、とりあえず機械の導入だけすすめ、何に使うかは後から考えていけばよい気がする。とりあえず補助金の申請を進めた。しかし、補助金取れたけど出口戦略がなく機械の保守費だけかかっていってお金が出てってしまうよ。トホホ…。
このパターンは言うまでもなく、補助金を採択されなかった方が良かった例になります。
これは極端な例ではなく、今でも一定数存在する落とし穴の1つです。そもそも補助金だろうと銀行融資だろうと、あるいは助成金だろうと「出口戦略なき挑戦」は、見えている落とし穴に飛び込む他ありません。
たとえば設備投資であればどんな製品を出荷するのか、主目的の定義まで求められます。償却期間前に、それ以外の用途使用が指摘されれば、補助金の返還申請を求められます。
また、高額補助金の場合100%を還元される補助金は存在しません。目的のない投資を実施するのであれば、そのお金を広告宣伝なり人件費に充当した方が会社の成長に繋がる場合もあるでしょう。
良くある勘違い その3「補助金はチャレンジとイノベーション」のためのもの
答えは「〇」です。
補助金は発展性が強く求められます。単に、生産量を増やすだけやちょっと製品価値が高まる程度だと、そもそも採択されません。
新しいことにチャレンジするのは勇気がいります。補助金を出している側からすると、誤った補助金解釈をする企業は拒否しなければいけません。売上が増えるわけでもなく、今ある事業の発展性を目的とするのであれば自社のお金を使うべきという考え方です。コンセプトとしては、チャレンジする企業の背中を後押しするための応援金という側面があります。
壮大なことをいえば、高度経済成長期には日本中にチャレンジする企業があふれていました。現状維持のままでは、人口減の流れで日本に新たなチャンスが生まれません。むしろ、日本にとってはイノベーションを起こしてもらう必要があるのです。
良くある勘違い その4「補助金は一発勝負」
「×」です。
これもまた大きな誤解。
申請書には細かいしきたりや、公募要領が存在します。会社経営に限らず、あなたが役所にいったときの書類とコミュニケーションのやりとり煩雑さをイメージしてください。
その100倍大変なのが補助金申請です。それこそ、補助金によっては一発勝負で採択されるものではありません。何度も書き直して、再提出する。それと同じイメージが存在します。
補助金のプロだから知っている視点ですが、補助金募集開始前の事前相談が可能であったり、関係者内諾が取れているか否かが影響を与えるなど補助金申請の代筆ではなく、プロコンサルティングがある方が採択率は格段に高まります。
また、多くの人が勘違いしていることとして「補助金は1回もらったらそれで終わり」ということもあります。
補助金の種類によっては採択後、翌年に再採択されることが可能なものや、時期を開けたら申請可能なものも存在します。
非連続的な成長の原動力となるのが補助金と頭に入れておきましょう。
良くある勘違い その5 「派手なビジネスほど補助金がおりやすい」
こちらは、「イノベーションが求められる補助金であれば〇。そうでなければ×。」
補助金を活用している採択事例の中には、イノベーションや派手なビジネスでの活用事例も散見します。しかし、それ以上に多いのは実直なビジネスであったり、いまやっているビジネスの斜め上への成長に使うための補助金です。
この時ごっちゃにして欲しくないのが、イノベーションとは何かということです。
【申請A】労働集約型のビジネスにおいて、15%の効率化を実現
【申請B】生産業において、5%の原材料を減らした製品開発を実現
数字上で見るならば、Aの方が社会的影響度合いが大きく感じられます。しかし、たとえば申請Bにおいて、下記の補足情報を加えるとしましょう。
【申請B“】30年間生産スキームが変化のない製造品。今回5%の原材料を減らした製品開発を実現。原材料価格が上がり、輸入が増える中で将来的なより大きな原材料減少を目標に補助金を活用したい。
このキーポイントは主に2つ。30年間イノベーションが起きてこなかったという点。そして、輸入を減少させて日本の生産活性化を図っているという点です。この2つのアピールをすれば、5%という小さな変化でも同等以上に取り扱ってもらえる場合があります。
単に補助金の申請用紙を埋めるだけでは実現できない採択ノウハウがその裏側には存在します。しかし、そういった補助金の悩みは解決が難しいもの。無料相談といっても多量に存在します。そうした悩みを解決する窓口が船井総研グループの補助金申請サポートを専門とする成長戦略(株)に存在します。
ぜひこちらからお申し込みください